【完】復讐の元姫
「うん。もう18時だよ」
「……家に連絡しなきゃ」
「じゃあ、連絡してからおいで。
麗は、先に行く」
「……汐乃待ってる」
「だめ。絶対またシオのこと襲うから」
その沙和の言葉が図星だったのか、チッと舌打ちして。
麗は、沙和と部屋を出ていった。
「……電話しなきゃ」
スマホを取り出して、ハルトにかける。
すぐに、相手は出てくれた。
『はい?』
「あの、今日ってもうちょっと遅くなりそう、なんだけど」
『ああ、別に大丈夫ですよ。
でも話があるので、泊まりはダメですが』
「え、っと……帰るとき、また連絡するね」
『はい。お待ちしてます』