【完】復讐の元姫
:延長の終わり
──す、と。
目の前に音もなく、車が到着して。
「じゃあ、また明日ね」
倉庫を振り向いて、そう言う。
下っ端のみんなも、私の疑いが晴れたからか、「また来てくださいー!」と嬉しそうに笑ってくれて。
「また明日ね、シオ」
「明日、宣戦布告しに行くから遅れんなよ?」
「また明日ねー、シオちゃん!」
みんなに、見送られる。
そんな、中で。
「汐乃」
優しく私を呼んだ彼は、ポンポンと頭を撫でてくれた。
「また明日な」
「うん」
頷けば、彼は小さく笑う。
そして。