【完】復讐の元姫



「そうじゃないって。

ただ、そっちの方が安全かなって思っただけだよ」



「……別に、それでもいいけどな」



麗は私の額に小さくキスを落として。



「お前、家にいるの嫌なんだろ」



「え、」



なん、で?



私、麗にそんなこと言った記憶ないのに。




「昔から帰りたがらなかったからな」



見てたら分かる、という彼。



「家に、いたくない」



「……ああ。だから倉庫にいればいい」



「……うん」



「基本俺と行動しろ。

それ以外は、幹部ふたりなら一緒にいてもいい」



「……うん」



「学校は休んでも大丈夫だろ、お前」



成績良いし、と言う彼に小さくうなずく。



< 230 / 392 >

この作品をシェア

pagetop