【完】復讐の元姫
:あと少し
倉庫にしばらく泊まるようになって。
泊まる前、ハルトには何度もお願いした。
その代わり、と条件は出されたけど。
案外あっさりと、「何かあったら連絡してください」と許してくれた。
私はあまり、彼等に関わってるわけじゃないから、龍錬花のことや喧嘩のことまでは詳しくはわからないけど。
毒蛾も、この間のケンカでなかなかの痛手を追ってるらしく。
今の状況なら、私たちでも勝てるらしい。
でも、だ。
「卑怯なことしたら、アイツ等と同じだからな」
まだ手は出さないと言った麗。
だけど様子を見てる限り、幹部のみんなは早く決着をつけたいらしい。
声には出してないけど、ね。
「シオちゃん、僕わかんないー」
「……これ、中学の内容だけど」
「で、でもわかんないんだもんー!」
数学とにらめっこ中の梨緒は、なかなか手間取ってるらしい。