【完】復讐の元姫

「でも、もう今は大丈夫な上に彼女までいるんで」



「え、そうなの？」



「はい。でも、女嫌いがなおったのは、シオさんのおかげなんですよ」



……私のおかげ？



「俺が何言っても、シオさん話しかけてくれたじゃないですか」



「……うん、ごめんね。

私、誰かを放っとくこと出来ないから」



「謝らないでください、それで大丈夫になったんですし。

それに、総長がシオさんのこと、昔から溺愛してるじゃないですか」




……麗が、ね。



「これは頷いていいのかわかんないけど……。

護ってくれてるのは、間違いじゃないかな」



「総長がシオさんのこと本当に大切に溺愛してたのを見て、俺もこんな風になれたらいいなって思ったんですよ。

それから、女嫌いなおったんです」



「それじゃあ、麗のおかげじゃないの？」



私はなんというか、溺愛されてる方だし。



「シオさんがいなかったら、総長はあんなに優しい表情見せてくれませんから」



だから、シオさんのおかげなんです。



そう言った彼に、思わず小さく笑った。