【完】復讐の元姫
:酷
ふわりと、優しく口づけられて。
ゆっくり瞼を持ち上げれば。
「汐乃」
おはよう、と私が起きたことに動揺する様子もない麗。
「おはよ」
返して、体を起こそうとすれば。
「、」
手首を押さえられて、再びベッドに沈む。
そのまま麗に再び唇を塞がれて。
「どうせ今日もまだ倉庫にいるんだから、いいだろ」
「でも、起きないと怪しまれちゃう」
「俺はまだ足りない」
「私は十分すぎるんだけど」
「やだ」
出た、わがまま。