【完】復讐の元姫
「アイツは俺の女だ」
「……まったく」
あの子に、徹が触れたから。
それが許せないだけ、か。
シオに触れられるのが嫌、なんて。
もしこの2年であの子に別の彼氏が出来ていたら、どうするつもりだったんだろう。
「お前等、他の補佐に回れ。
コイツは俺ひとりで十分だからな」
「……了解」
麗が、言うなら。
やってやろうじゃん、ね?
「行くよ、凌」
「わかってるっつーの」
他の場所に、向かう途中で。
「さっさと終わらせんぞ。
アイツに終わったら連絡しろって頼まれてんだよ」
麗のそんな言葉が聞こえて、どれだけシオのこと好きなんだって思ったけど。