【完】復讐の元姫
:崩壊の瞬間
「お嬢様」
「っ、」
「……お嬢様」
「……、」
「……お嬢様、いい加減になさってください」
「だっ、て」
さっきから、ソワソワして。
一向に、晩ご飯のフルコースに手をつけない私に。
ハルトはあきれ顔を、向けるけれど。
「連絡、くださるんでしょう」
「でも、」
「そんなに心配なら、どうして帰って来られたんですか」
それ、は。
「足手まといに、なっちゃうから」
私がいれば、麗は私の傍を離れられない。
だから、潔く帰って来た。