【完】復讐の元姫
悪い?と、首を傾げた奈々は。
「とりあえず、地獄を見てもらわないと楽しくないから」
「………」
「徹、やっちゃっていいよ」
「ん、りょーかい♪」
なに?
そう思ったのも、つかの間。
「シオを苦しめるなら、やっぱり麗が1番ね」
バンッ、という。
凄まじい音と共に。
「っ、」
なんで、なの。
「麗……!!」
赤い飛沫が微かに飛んで、麗がその場に崩れた。
「避けたから掠っただけだ」
本人は、そう言うけれど。