【完】復讐の元姫
あと、どれだけ彼を好きになったら。
「む、り」
「おい。今年なんも出来てねぇんだから」
「だ、って……」
「物足りねぇんだよ」
「……そんなこと、言われても」
彼を、諦められるだろうか。
「……ちゃんと避けとくべきだった」
……きっと、無理なんだろう。
私。
「麗」
「ん?」
「バイバイ」
「……もう帰るのか?補習、今日で終わりだろ」
「……うん。麗が言うなら、もうちょっと傍にいてもいいけど」
「じゃあ傍にいろ」
もう、麗のことしか見えないんだと思う。