【完】復讐の元姫
「……汐乃」
『……うん』
「前も言ったけどな」
俺の気持ちは、それこそ。
『うん、なに?』
何年、経ったとしても。
「世界で一番、お前だけを愛してる」
変わらない、から。
『……っ』
電話の向こうの声が、聞こえなくなって。
ただ、汐乃が涙を堪えてるってことは分かる。
「……また、いつでも戻ってこいよ」
最後まで、きっと。
『……っ、うん。大好き、麗』
──お前の居場所は、ここにあるから。
【麗sideend】