【完】復讐の元姫
麗は、私に視線を向けたかと思うと。
「……別に、いたいなら居れば良い」
素っ気なく言って、瞼を閉じた。
この人も、何を考えてるんだか。
「ちょっと、麗。どういう、」
「俺は汐乃を姫から降格させたが、関わってはいけないとは一言も言ってない」
「………」
だから、好きにすればいい。と。
そう言った麗に、奈々が抱きつく。
「だって、シオちゃん。
私たち放課後まで暇だから、たまには話し相手になってよ」
「………」
「ね?時雨も、最近ずっと来てくれてなかったし」
最悪、だ。
彼等と一緒に、過ごすなんて。
……でも。
「じゃあ、ちょっとだけ」