【完】復讐の元姫



「……やっと戻ってきた」



離れたあと、そう呟いた彼を見ていたら。



そんなこと、気にもならなくて。



「……お待たせしました」



「ほんとにな」



「……はい」



「お前も元姫なんだから、総会の参加権利はあるんだよ」



だから行くぞ、と言って彼が私の腕を引く。




向かった先は。



「おかえり、シオ」



「シオちゃん~っ!会いたかった!!」



「おせーんだよ、お前」



「おかえり~。お前がいない間、麗ほぼ死んでたんだぞ~」



懐かしいメンバーがいる、席で。



「……変わってない」



ボソッとつぶやいたら、「悪かったな」と麗に言われてしまった。



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