【完】復讐の元姫
おかげで、汐乃とイチャつき放だ……なんでもねーよ。
たまに、他の奴等が押しかけてくるけど。
それでも、汐乃と毎日一緒にいられるのは、日々汐乃不足の俺にとってありがたいことである。
「汐乃、今日ひま?」
「家の用事が終われば、暇よ?」
汐乃の肩に顎を乗せて尋ねれば、汐乃は不思議そうに「どうしたの?」と尋ねてきた。
「デートするか」
「別にいいけど、麗って人ごみ嫌いじゃないの」
「……買い物ぐらいなら付き合う」
「もう。家で一緒にいれたら、麗は満足なんでしょう?」
……そうだけどな。
「汐乃と一緒にいたい」
「別に、もうずっと一緒にいるんだから」
その言葉は、嬉しいけど。
5年前、そう言いながら汐乃は俺の元から離れようとした。
だからかもしれない。
あんま、信じられてないのかもな。