【完】復讐の元姫



「時間たっぷり使って、汐乃を抱く」



「は?え、ちょっ、待っ……!」



「待てない」



俺を煽るのが悪い。



好きな女に、好きって言われて。



喜ばない男はいねーだろ。



「ちょ、ほんと待って。ねぇ、麗」



俺に抱きしめられていたはずの汐乃は、焦った様子で俺を見上げてる。




「なんで」



「昨日だってそう言って離してくれなかったじゃないの……っ」



「ああ、離す気なんてないからな」



「甘えてたくせに、急にいつもの麗に戻っちゃうし」



「知らねーよ」



「ちょ、だめだってば」



「ジッとしてろ」



「もう、麗のばか……っ」



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