【完】復讐の元姫
今思えば、微妙に失礼だった気がしなくもないが。
それでも確実に、汐乃は俺たちと距離を縮めてきた。
「お前、嫌になんねーの?」
昔、1度だけ。
そう汐乃に聞いたことがある。
そのとき汐乃は、笑って。
「嫌じゃないよ。
誰かのために頑張れるって、すごいことじゃない?」
その言葉に、どれだけ俺が一瞬で心を持っていかれたか。
汐乃にこれから先、「いつ好きになってくれたの?」って聞かれても、絶対教えてやんねーけど。
「汐乃、とりあえず言っとく」
「うん?」
「俺はお前が思ってる以上に、お前に惚れこんでる」
「っ」
だから、心配すんな。
「ずっとお前が隣にいればいいって、本気で思ってるから」
──俺はずっとお前のことだけ、溺愛しててやるから。
【溺愛率200% END】