【完】復讐の元姫
言いあったところで、麗を好きなことには変わりがないのに。
「……ちゃんと、あるから」
唇が離れてすぐ、まだ距離が近い中彼に告げる。
惚れた弱みなんだろうな。
「麗は甘いもの苦手だから、ちゃんと考えて麗のために作ったの」
「、」
「おばさんから伝言。
おじさんが今日は早く帰ってくるから、豪華な料理用意して待ってるって」
「……わかった」
ちゅ、と私の額にキスを落として麗が離れる。
「ご飯食べ終わったら、渡すって。
おばさんと約束してるから」
「ん、」
「だから、さっきのは冗談なの。
本当は、麗の分が1番特別だから」
渡すのが最後になってごめんね、と。
謝れば、ふわりと私の頭を撫でてくれた。