【完】復讐の元姫
「私だって、1度裏切りの疑惑をかけられたことがあるのよ」
「……は?」
「言わなかったかしら?
もちろん雅は、私が〝あの〟姫だってことは知ってるでしょう?」
「……ああ」
族に入ってたら、大体のヤツらが知ってる。
〝伝説の姫〟
元々、このあたりを取り仕切っていたのは、龍錬花というチームで。
そのチームの総長だった親父。
んで、母親は当然ながら姫で、過去のとある出来事から伝説の姫と呼ばれた人物……だが。
伝説と呼ばれる理由までは知らなかったりする。
「麗は、私が裏切り者じゃないって、理解してたけど。
私を守るために、裏切り者だって言ったのよ」
……いったい、何があったんだよ。