【完】復讐の元姫
龍錬花の幹部とは、時雨としか話さない。
クラスが違うから、休み時間しか時雨は来てくれないのだけれど。
それでも、常に恨まれてる私は安心出来る。
「あっちには、行かなくていいの」
「アイツ等は俺がいてもいなくても関係ないからな~。
冷たいだろ?」
「あなたの瞳の方が、冷たいわよ」
何もかも、諦めてるみたいだ。
そっと手を伸ばして、彼の髪に触れる。
教室に集団でかたまっている女子の集団でから、囁くように、聞こえるように、文句が聞こえてくるけど。
今さら、どうってことない。
弁解したところで私は所詮裏切りの姫だ。
「シオ。今日、どうせ授業普通に出るだけだろ?」
「ん、その予定だけど」
前は、彼等と一緒によく授業をサボっていたけど。
今では、退屈な授業にも出てる。
その方が、気が楽でいいから。