【完】復讐の元姫



彼等が私を今でも許してないこと、わかってたのに。



どうして、ここにいてもいいだなんて思っちゃったんだろう。



「待って、シオちゃん!」



だけど、立ち上がった私の腕は奈々に掴まれた。



「奈々、離して」



「嫌だよっ、私……」



「奈々」



「梨緒も、なんでそんなこと言うのっ?

シオちゃんは、私の大切な友達なのにっ」




……バカ、みたい。



大切な友達?



笑わせないでほしい。



それなら、どうして。



「……ごめん、奈々ちゃん」



「私じゃなくて、シオちゃんに謝って?」



「……シオちゃん、ごめんね」



──私の居場所を、奪ったの。



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