【完】復讐の元姫
だから良いでしょ?と、言った奈々に。
下っ端たちは、渋々頷いたようだった。
……なん、か。
幹部も彼等も、そうだけど。
奈々に、無理矢理付き合ってるみたいだ。
昔はもっと、楽しそうだったのに。
明るさが、取り柄だったのに。
「あ、そういえば副総長」
「ん?なに?」
「今日、來唯(ライ)が熱出してるんですけど」
看病出来るヤツがいないんで、と彼は付け足す。
「看病出来る組はみんな学校だしね」
普通にそう言った沙和は、少し考えたあと。
ふと、私を見た。
「……シオってさ」
「……はい?」
「確か看病出来たよね?」