【完】復讐の元姫



何も返事出来なくて、出来たお粥をお皿に移す。



「來唯のとこ、行ってくるから」



部屋を出て救護室に入り、來唯を起こした。



「食べれそう?」



「シオさんの料理は昔から美味しいですから」



喜んで食べます。



そう言って、彼はお粥を完食してくれた。




「じゃあ、薬飲んで寝ましょう?」



その間、救護室を片づけていた私はそう口を開く。



「はい……シオさん」



「なぁに?」



「俺はまだ、シオさんを信じてます」



信じてる、か。



「……ありがとう」



それだけ呟いて彼が薬を飲んだのを見てから。



私はすることもなくなって、幹部室に戻った。



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