【完】復讐の元姫
「おかえり」
「……ただいま」
持って帰って来たお皿を洗って、ふと暇だなと思う。
「……ねえ」
「なあに?シオちゃん」
奈々が咄嗟に返事してくれたことにホッとして。
「暇だから、部屋の片づけでもしていい?」
「良いけど、シオちゃん座りなよ~。
そんなの、シオちゃんがしなくても、」
「大丈夫。私、片づいてないと気が済まないから」
連れて来てくれたお礼、と言えば。
奈々はそれ以上何も言わなかった。
勝手に部屋を片付けていく私に、彼等は何も言わなくて。
「僕もお片づけしようかなぁ。シオちゃんのお手伝い」
「お前は邪魔になるからやめとけ」
「凌くんひどいっ!僕が手伝ったら邪魔みたいな言い方して、」
「だからそう言ってるじゃねーかよ」