【完】復讐の元姫



そして掃除は、夜まで続いた。



救護室や幹部室から始まった片づけは、やがて倉庫全体に広がり。



「シオさーん、これってどうしたらいいと思います?」



「それは普通に捨てても良いと思うわよ」



「シオさん、晩ご飯の買いだし出来ましたー」



「……ありがと」



なぜか、下っ端も巻き込んで大掃除となった。



晩ご飯の買いだしまで行ってくれてるし、と。




……ふと。



いつの間にか自分が中心になってることに気がついて、少し怖くなった。



「シオちゃん、どーう?」



奈々や他のみんなは、自室の片付けに入ってるし。



色々おかしいと思う。



まるで、私が姫だったときみたいじゃないか。



「もう終わりそう。奈々は?」



「こっちももう終わるよーっ」



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