【完】復讐の元姫



そう言った奈々が、何かを思い出したように付け足す。



「麗の部屋、片づいてるんだけど。

麗は掃除機かけたりするの面倒みたいだから、シオちゃん変わりにやってもらっていいー?」



「……別に、いいけど」



「麗の部屋勝手に入ってくれて良いからー」



本当に良いんだろうか、と思いつつも。



姫が言ってるんだから良いんだろう。



下っ端に残りの指示を出して、麗の部屋に向かう。



さっさと終わらさないと、ご飯も作らなきゃいけないし。




「お邪魔します」



一言そう呟いて、部屋に入る。



相変わらず綺麗な部屋に、掃除機をかけているとき。



「……あ、れ」



ベッドの下に、何か紙が落ちていることに気付いた。



「……(頑張れば取れそう、か)」



手を伸ばして、頑張ってそれを拾う。



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