【完】復讐の元姫



俺も遊び半分で付き合ってはいたが、当時の俺の友達と呼べるヤツは。



奈々と遊んだとき、脅されていたらしい。



だからこそ、俺は奈々とうわべの付き合いしかしない。



「私はただ、」



「『ただ?』」



「シオが、嫌いなだけ」



まぁ、そうだとは思ってた。



明らかに奈々はシオに敵対心を持ってるから。




「でもまぁ、残念だったねぇ」



俺の言葉に、意味が分からないというような顔をする奈々。



「お前がシオをここに連れてきたのは、何かの見せつけかもしれねぇけど」



だけど。



「逆に見せつけられてるじゃねーの」



幹部は過去のすり込みのせいか、奈々よりもシオを相手にする。



それだけで、龍錬花に必要な姫はどっちなのか。



一目瞭然だ。



< 72 / 392 >

この作品をシェア

pagetop