【完】復讐の元姫



ようやく出た、掠れた声。



「凌、?」



なんで、そんなこと言うの?



どうして。



「……やっぱなんでもねー。

さっさと終わらせて帰ろうぜ」



そんな、悲しそうなの?



「凌、」



「わりー。俺今日疲れてるから」



「……そっか」




嘘だって、わかってるけど。



さっさと終わらせよう、と。



職員室に「失礼します」と入るけど、担任はいなくて。



「呼んであげようか?」



「あ、お願いします」



そこにいた他の先生が、放送で呼び出してくれた。



話ってなんだろうって、考えていた私が。



「……(何やってんだよ、俺)」



< 88 / 392 >

この作品をシェア

pagetop