【完】復讐の元姫
:心の決断
「んで、」
学校を抜け出した私たちの向かった先は、カフェ。
良いって言ったのに、時雨がカフェラテを奢ってくれた。
席についた時雨が口を開く。
店の中は平日の午前とあって、人は少ない。
「シオは、どうしたい?」
「………」
何が、どうしたいのか。
時雨はたまに、主語を言ってくれないから困る。
「龍錬花の姫に、戻りてーの?」
……ああ、そのこと。
「別に」
戻りたくなんか、ない。
裏切ったと言われても、私は何も知らないし。
むしろ事実からすれば、私が彼等に裏切られたような状態だ。
そんな相手ともう1度仲良くしたい、なんて普通は思わない。