花のような笑顔
私は、狼の震える手を握った。


華『狼、どうしたの…?』


私がそう言うと狼は今にも消えそうな声で言った。


狼『情けねーよな…

俺、華のことになるとすげぇ臆病になるんだ…

華を待ってる時すげぇ不安になった…

このまま二度と俺の前に現れねーんじゃねーかって…。』


狼は裏切られることが何よりも怖いんだ。
私は狼を安心させるために思い切り抱きしめて言った。


華『大丈夫だよ。

私が狼の前から消えることは絶対ないから。

だって…私を救ってくれたのは狼だよ?

狼が言ったんじゃん。

華の未来を俺にくれって。

私は狼のために生きてる。

だから狼の前から消えることはない。』


狼は私の言葉を聞くと、私を抱き上げて寝室に連れて行った。
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