花のような笑顔
〜 華 side 〜

狼と結ばれて幸せな毎日が続いていたけど、最近何か様子がおかしい。
狼だけじゃなくて駿さんと潤さんもおかしいのだ。

狼から微かにだけど女の人の香水の匂いがする時がある。
狼は隠してるつもりだし消してきてるつもりなんだろうけど…。

そんなことを考えてぼーっとしていたから気づかなかった。

何度も零に名前を呼ばれていることに。


零『…な……は…な…華!!』


華『え、あ、ごめん。ぼーっとしてた。』


零『また若頭さんのこと考えてたんでしょ?理事長が放送で呼んでたよ?』


零は呆れた顔でそう言った。

奏が呼んでるのか。
でもまぁ丁度いいかな。
頼みたいこともあるし。


華『教えてくれてありがとう。すぐ行かないとうるさいし、行ってくる。』


零『行ってらっしゃい〜。』


軽く零に手を振って理事長に向かった。
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