花のような笑顔
笹組『一つ条件をのむというのなら抗争をやめてやる。今後一切、黒崎組にも近づかない。』


そんなことを言い出した。
条件ってなんだ。


陵『その条件とやらは何なんだ。』


笹組『そこにいる女が欲しい。"麗蝶"がな。』


私を見据えてそいつは言った。
組員も陵司さんも驚きの表情を浮かべる。


陵『それは聞けない条件だな。』


組員たちも震えるほどに低い声でそう言う。

大切にされていることがわかる。
ありがたいな。

でもね、陵司さん、私はみんなを守りたいの。
もう失いたくないの。


こうなることは予想はしてたから、だから潤さんに頼んだの。
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