花のような笑顔
華『別に庇うまでしなくてもよかったのかなーとか思ったけど…私が庇わなかったら駿さんと潤さんが狼のこと庇っていたでしょう?』


そう言うと、駿さんと潤さんはびっくりした顔をした。


駿『あの短時間でそこまで分かったんですか?』


華『分かったというか狼たちの左右後ろに駿さんと潤さんがいた。

一般的に考えると真ん中が1番偉い人だと思ったの。

1番偉い人が銃を向けられていたら付き人が守るのかなと思って。』


潤『まー確かにそうだなー…

でもそんなこと考える余裕あったとかすげぇーな。

あんな場所に居合わせて。』


華『普通の子なら怯えると思うけど、私は麗蝶だからね。』


狼『華は俺を駿たちが庇うと思ったんだろ?なのになんで俺は死んじゃいけないと思ったからって言ったんだ?』


華『あーそれは、確かに駿さんと潤さんが狼を庇うと思っていたけど、狼がそんなことさせなそうだと思ったからかな。』


狼『ふっ、なんでもお見通しってわけな。さすが俺が惚れた女だ。華にはかなわねぇよ。』

そう嬉しそうに笑うので私もつられて今の自分が出来る精一杯の笑顔を見せた。
多分笑顔というより微笑みに近いと思うけど。
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