花のような笑顔
私は狼に頭を撫でられるのに弱いと最近気づいた。
狼はそれを知ってか知らずか、よく頭を撫でてくる。


狼『華、行くぞ?』


狼はそう言って私の手を掴み家に入った。

そう、家という名の城に私は足を踏み入れた。


中に入ると執事・・・じゃなかった組員さんらしき人達が頭を下げていた。


組員『若、駿さん、潤さん、おつかれさまです!!』


あまりの迫力に私は少し驚いた。

三人は何事もなかったかのように返事をしていた。


狼『華、親父のとこ行くぞ?』


狼は私の手を握ったままそう優しく言った。


華『うん・・・。』


組員『わ、若が・・・女の人に笑顔を向けている・・・。』


組員さん達の言葉を聞いて内心とても嬉しくなった。
< 96 / 240 >

この作品をシェア

pagetop