キラキラ〜不良な君に恋してる〜
普段なら、絶対に近づかない路地裏。
よく不良たちがたまっている場所だから、いつもは避けて通る道。
でも、もしかしたら葵くんがいるかもしれない。
そんな期待を胸に勇気を出して踏み入れた。
路地裏は、真昼間だと言うのに薄暗く。
異様な雰囲気を醸し出している。
場違いな気がして、ソワソワしながら進んでいく。
「お?なんだ、かわいい子発見!」
「えっ、きゃっ」
突然肩を抱かれ、顔を覗き込まれる。
煙草の臭いが、鼻にかかる。
私はむせて顔をしかめた。
金髪。
葵くんの綺麗な金髪じゃなくて、ぎすぎすした金髪頭の男。
品定めでもするかのように私を頭からつま先までジロジロとみる。
怖い…。
「お、なになに、お、珍し―、真面目ちゃんじゃん!」
ぞろぞろと集まるその男の仲間。
どれも、頭の悪そうな人ばかり。
「あ、あの!金髪の男の子、みませんでしたか?」
私は、思わずそう聞いていた。