キラキラ〜不良な君に恋してる〜
一気に静まり返った保健室。
とても、気まずい空気が流れる。
「あ、あの…。ごめんなさい…。私のせいなのに、先生に責められてしまって…」
怖いけれど、そこはきちんと謝っておかないと。
誤解されたまま先生は行ってしまったんだ。
今度、ちゃんと先生にも訂正しておかなければ、藤堂くんが誤解されてしまう。
「…別に、間違ってねぇだろ。事実、あんたに火傷負わせたの俺だし」
「え、いや…。その…、これは、私の不注意ですので…」
「よそ見してたのは、本当だからな。…悪かった」
藤堂くんは、ぶっきら棒にそう言う。
初めて話した藤堂くんだけれど、イメージと少し違う。
そこまで怖くはない…?
怖いのはその雰囲気だけで、話していることは至極まともだ。
と言ったら、とても失礼だけれど。
「でも、本当に…私もあまり周りが見えていなかったので…。睡眠は大事なのだと実感しました…」
「は?睡眠?…寝てねぇってこと?」
「…はい。初めて、徹夜というものを…」
なにを、藤堂くんに報告しているのだろう。
黙ってしまえばその沈黙に耐えられる気がしないのだ。