キラキラ〜不良な君に恋してる〜
それは、愛おしいモノでも見るような…。
そう思って、ふと、それが自分に向けられた笑顔であったことを思い出した。
私は、照れ臭くなって慌てて本をかばんにしまってごまかした。
「かえろっか」
「ああ…」
「行こう」
「…俺も、本読んでみっかな」
図書室から出ようと並んで歩きだした時、ぽつりと葵くんがそう言った。
「うん。そうしなよ。今度、葵くんでも読みやすい本探してみるね」
「…いや、でも…」
「読めなかったら、それでもいいから」
一緒に読書ができる。
きっとそれはとっても素敵なことだわ。
「どんなものがいいかな」
「…じゃあ、冒険ものがいい」
「冒険もの?ファンタジーね。いいわ、探してみる!」
わくわくする。
葵くんはどんな冒険が好きだろう。
そういうことをいろいろ考えながら探すことを考えると今からドキドキワクワクする。