キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「でも、少し前よ。葵が珍しく保健室に来て、好きな人ができたって言ってきたのは」
北川先生が、微笑む。
きっとその時の事を思い出しているんだろう。
「その相手が、あなただって知ったときは、嬉しかったわ。あいつ、ひどい人生を生きて来たけど、人を見る目は養われてたんだって」
「……」
「あなたなら、きっと大丈夫だと思った。あいつを、変えてくれるって」
「そんな…」
「でも、それは私たちの願いよ。…あいつのせいで、あなたが傷つくのなら、話は別」
先生が、私をまっすぐに見た。
「あなたが、今回の件で葵に付き合いきれないと思うなら、別れたほうがいいわ。きっと、これから先も同じようなことがあるかもしれない。きっと、それは今まであの子が逃げてきたツケよ」
「先生…」
「葵は、ショックだろうけどね。今日電話してきた時も、初めてなくらい動揺していたから」
葵くん…。