キラキラ〜不良な君に恋してる〜
藤堂くんの家の中は、正直散らかっていた。
これは、想像通りというかなんというか。
荒れ地、程ではないけれど、整理されているとも言い難い。
男の子の家って、こんな感じなんだろうか。
「適当に荷物置いて」
「はい」
藤堂くんはそう言うと何やらバタバタと用意し始めた。
それを横目に見ながら、藤堂くんの部屋を見渡す。
おしゃれな匂いがする。
香水の匂いだろうか。
「なに?」
「え、あ、すいません…。なんか、いい匂いがするなぁと思いまして…」
「…あんた、意外に変態?」
「えっ!あ、いえ、あの…そんなつもりじゃ…」
いやー!
顔が赤くなるのがわかる。
本当にそんなつもりではなく、純粋にそう思っただけで…。
どうしてそうなるのか…。
「バカ、冗談だよ」
藤堂くんはおかしそうに笑う。
あ、笑うととても可愛らしい。
ではなくて、そんなこと冗談でも言わないでほしい。
「…冗談…ですか…」
「ほら、準備できたからシャワーしてきたら?中の物適当に使ったらいいから」
「え…でも…」
ここに来て煮え切らない態度の私。
だって、だって…ねぇ。