キラキラ〜不良な君に恋してる〜
私は、つい藤堂くんに視線を送る。
その視線に気づいたのか、藤堂くんが私を見る。
視線がバチッと音を立てたように合った。
はずなのに、彼はそのまま表情を変えることなく視線をそらす。
……それもそうか。
彼にとってはもともと顔も名前も知らなかった私なんて。
たった一度言葉を交わしたくらい、たった一度仕方なく部屋にあげたことくらい。
彼の生活を変えるような要素にはならないんだ。
結局やっぱり、私一人が騒ぎ立てて、バカみたいだ。
悔しい。
なにもかもなかったように。
そうしたいと思ってる私が一番できていないんじゃないか。
悔しい……。