キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「あ、昨日のそばかぶったって子!」
私は昨日から、何度人に指を刺されたらいいのだろう。
そして、いつまでそのネタでからかわれなくてはいけないんだろう。
そもそも、私が不運だったんだ。
よりにもよって、一番目立つ人とぶつかったのだから。
「……」
「あなたって、学年一位なんでしょ?えと、誰だっけ?」
私を指さす女の人は、髪をクルクルに巻いて、ばっちり化粧のギャル。
藤堂くんとつるんでいるグループの一人だ。
下品な笑い方でケラケラと笑いながら私を指さしたその指をそのままに話してる。
私の苦手な人たちの一員。
そもそもこの人が、私の苦手なタイプだ。
「早瀬さんだろ」
「あ、そうだっけ?」
助け舟を出したのは、今日の朝靴箱で謝ってきた人。
そう言えば、私もこの人の名前を知らない。
「てか、お前、人指差すのやめろよな!」
「あ、ごめーん!」
指摘されてすぐ謝れるところは、この人たちのいいところなのかもしれない。