キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「まじウケる‼︎さい…最下位て!」
「うるせーな、黙れよバカ」
「バカ!最下位に言われたくねー‼︎」
ゲラゲラ指差して笑うその人たちをこっそり見た。
学年一目立つグループの人たち。
所謂、ギャルと言われる女の子と不良と言われる男の子たち。
そこ中でもひときわ目立つのは、彼らの話題の人。
「見てみろよ!最下位藤堂葵、だってよ!あーウケる‼︎」
そう。
藤堂葵。
とても眩しい金髪で、耳にはピアスが光る彼は、みんなにいじられながらめんどくさそうにダラっと立っている。
こんな笑い者にされて、平気なんだろうか。
普通は上位何位かまでなのだろうけど、この学校はすべての人の順位が張り出される。
さすがに点数は上位10人までだけど…。
それでも、私の心配を他所にまるでそんなことを気にもとめていないように無関心な表情の彼。
そんな彼になぜか釘ずけになっている私…。
いつも、問題ばかり起こしている彼ら。
先生たちには目を付けられてよく怒られているのを目にする。
それでも、いつだって楽しそうだ。
そのわけは…?
「千世子?どうした?」
「え、あ、ううん…何でもない」
私には、わからない世界だ。