キラキラ〜不良な君に恋してる〜




「敬語、聞いてるとイライラすんだよな」

「じゃ、じゃあ聞かなければいいと思います」

「いやでも聞こえるじゃん」




そもそも、私と話さなければいいわけで。
人の癖を、そういう風に言う権利はあるわけない。
それなのに、さも、自分の言うことが絶対であるかのような言い方。





「だから、敬語遣ったら罰ゲームな」

「い、嫌です!そんな罰ゲーム」

「拒否権ないから。なに、自信ない?」

「自信とか、そう言うことじゃ…」





ああ、もう、完全に藤堂くんのペースに巻き込まれている。






「それともなに?罰ゲームじゃなくて、俺とキスしたいとか?」

「なっ…。いい加減にしてください!!!」





私の怒鳴り声が響く。
忘れていたけど、この人は無神経なんだった。




「ぷっ、く、ははは!ほんと、あんた面白いな」





突然笑い出した藤堂くんに、戦意をそがれる。
これを、振り回されているというのよね。




< 51 / 275 >

この作品をシェア

pagetop