キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「敬語、聞いてるとイライラすんだよな」
「じゃ、じゃあ聞かなければいいと思います」
「いやでも聞こえるじゃん」
そもそも、私と話さなければいいわけで。
人の癖を、そういう風に言う権利はあるわけない。
それなのに、さも、自分の言うことが絶対であるかのような言い方。
「だから、敬語遣ったら罰ゲームな」
「い、嫌です!そんな罰ゲーム」
「拒否権ないから。なに、自信ない?」
「自信とか、そう言うことじゃ…」
ああ、もう、完全に藤堂くんのペースに巻き込まれている。
「それともなに?罰ゲームじゃなくて、俺とキスしたいとか?」
「なっ…。いい加減にしてください!!!」
私の怒鳴り声が響く。
忘れていたけど、この人は無神経なんだった。
「ぷっ、く、ははは!ほんと、あんた面白いな」
突然笑い出した藤堂くんに、戦意をそがれる。
これを、振り回されているというのよね。