キラキラ〜不良な君に恋してる〜



「からかった…の?」




もしかして、この前のも私をからかってた?
それはそれで最低だわ。
私をからかって面白がって。




「でも、敬語をなくしてってのは、本当だから」

「…藤堂くん」

「タメの女に敬語を使わせてるって、なんかいい気しない」

「…ごめんなさい」

「ま、それがかわいいとかいう奴もいるけどな」

「へ?」






藤堂くんはそう言うとまた歩き出した。
なんだか、よくわからない人だ。

皆の噂とはなんだか少し違うみたい。



怖い、とは不思議と思わなくなった。



最低には違いないけれど。




こんな地味な私にも、こうやって普通に接してくれる。
全てが嫌な奴じゃない、のかもしれない。






「あ…」





そんなやり取りをしているうちに、藤堂くんのアパートが見えてきた。
これで、おしまい。
ここまでだ。




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