キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「ちょ、泣かないで!あたし、なんかひどいこと言っちゃった?」
「あー、梨奈が泣かした」
「えー!ごめぇん!」
慌てふためく竹内さんがおかしくて、泣き笑いになる。
私は首を横に振る。
「違うの、…自分に腹が立って…」
「え?どういうこと?」
「親がとか、世間がとか…、一番気にしてたのは、私だったって…。皆さんの事、少し誤解してた自分が恥ずかしいです」
「誤解って?あたしらが、一般的に外れてるってのは、誤解じゃないでしょ?」
「そうそう。こんな茶髪にケバケバな女と、喧嘩っ早い不良、だしな」
「ケバケバは余計だっつの!」
こんなにも、優しい人たちだった。
少しだけ、心を開いている自分がいる。
話せば、ちゃんと私の言葉を聞いてくれて。
私の家庭事情にもからかったり、バカにしたりせず真剣に話を聞いてくれる。
途中から、ただの愚痴のようになってしまっていたのに。
「ね、あたし梨奈!」
「え?」
「だから、梨奈。竹内さんって、嫌!」
「え…」
「せーっかく、お近づきになれたのに、なんか寂しいじゃん。そりゃあ、仲良くなりたいのはあたしだけかもしんないけどさぁ!」
「そんな、ことは……」
勢いに押される。
この、強引さには、まだ慣れない。