キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「は?」
「…葵くんには、いろんな女の子が寄ってくるんだろうね」
「なにが言いたいの?」
葵くんの言葉が冷たく刺さる。
私は、不安になって葵くんを見る。
葵くんはとても冷たい目をしていた。
「…ごめん、なさい…」
私は、ベランダから中に入りカバンを掴むと家を飛び出した。
どうしちゃったんだろう。
あんなこと、言いたかったわけじゃないのに。
“誰にも本気にならない”
その言葉がずっと頭にあって、確かめたかっただけ。
きっと、ただそれだけなの。
私をからかうのだって、その他大生勢の女の子の中の一人として。
それなのに、ただ部屋に行ったことがあるからって。
ただ、一緒に傘で帰ったからって。
何を勘違いしているんだろう。
そう思って、つい口をついてた。
葵くんを、絶対に怒らせてしまった。
私なんかが、踏み込んでいいわけないのに。