キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「起きた途端に、機嫌悪くて帰れって追い出されてさ、意味わかんないっつーか」
「ウソ…」
「まぁ、そういうの別に今始まったわけじゃないんだけどさ。あいつ、結構気まぐれだし?でも、珍しく昨日はずっと機嫌よかったから、なんかあったのかなーと思って」
「そう…」
「でも、なんもないならいいや。ありがと」
梨奈ちゃんは笑う。
そして梨奈ちゃんはじゃあ、と声をかけ行ってしまった。
私の事、責めなかった。
勝手に帰っていた私を責めたりしなかった。
最低なのは、私だ。
「はぁ…」
小さくため息を吐く。
こんなの、あんまりだ。
どうしたらいいのかわからない。
梨奈ちゃんの事も、洸くんの事も、葵くんのことだって。
本当はもっと知りたいって思ってるのに。
いろんな無駄な思いが邪魔をする。
今まで守ってきた、平凡な自分が、邪魔をする。