キラキラ〜不良な君に恋してる〜
授業も頭に入らなくて。
それくらい頭がボーっとしている。
うーん、もう慣れないことをあれこれ考えるせいだ。
別に思い悩むことなんて一つもないのに。
葵くんだって、別に深い意味なんてないし。
私がどうこう悩もうが知ったことじゃないはず。
それなのに、女々しすぎる。
「あ…」
朝から一度も姿を見ていなくて、少しホッとしていた葵くんが目の前に。
私はつい、反応してしまった。
「…」
葵くんは、私を見ても何の反応も示さず、顔色も変えず私の横を素通りしていく。
え……?
どうして……?
思い上がってたのかな。
少し、話をしたくらいで、親しくなったつもりになってた。
梨奈ちゃんが友だちだと言ってくれただけで、葵くんがそう言ってくれたわけじゃないのに。
それとも、やっぱり怒ってるんだろうか。