キラキラ〜不良な君に恋してる〜
目を覚ますと、白い天井に、周りを囲うピンクのカーテン。
ここが保健室だと気付いた。
「…私…」
いったいどうしてこんなところに?
そう思い呟くと、視界にぬっと人が現れた。
「あ、葵くん…?」
「気づいたか」
どうして葵くんが…?
そう言えば、葵くんに廊下で会って…それから…。
「あんた、倒れたんだ。覚えてないのか?」
「う…ん…」
「熱、だって」
「え?熱…」
「自分が熱あるのに、気づかねぇなんて、バカか?」
葵くんは、いつもいつもバカ呼ばわりだ。
でも、その通りかもしれない。
人が傷つくことを言って、人の気も考えない私なんか、バカでしかない。
「どおりで…頭がボーっとすると…」
寝不足が原因だと思っていたけど、熱だったなんて。
慣れない悩み事で、知恵熱でも出たんだろうか。