キラキラ〜不良な君に恋してる〜
千世子が眠りしばらくしたころ、様子を見るためベッドを覗く葵。
千世子は、少し荒い息をしながらも、眠っているようだ。
「…まだ、熱いな」
額をそっと触れば、まだ熱は下がってはいない様子。
額に乗せていたタオルを、氷水で絞り新しいものに変える。
これでまたしばらく様子を見よう。
そうして、その場から離れようとする葵。
「う…ん…」
うなされる千世子の声に振り返る。
少し、暑いのか体を動かしている。
そっと布団をかけ直し、少しだけずらしてかけてやる。
無防備だと、思う。
なにもするつもりはないし、約束は守るつもりだ。
しかも、相手は千世子だ。
今まで相手にしてきた女のタイプとはまるっきり違う彼女。
そんな風に思うわけがない。
からかっていない、などと言ったのは正直ウソだった。
反応を楽しんでいたのは確か。
今まで相手をしてきた女とはまるで違う反応が物珍しかった。
「…はぁ」