あべこべ恋愛事情
*始まり*
「輝(あきら)先輩!」
朝、玄関で靴を履き替えている所で数人の女子に呼び止められる。
「あ、あの……よかったら、これ……」
恥ずかしがりながら手作りらしいクッキーの入った包みを手渡してきた。
「昨日輝先輩に食べてもらいたくて、頑張って作ってみたんです。お口に合うかわからないんですけど・・・」
そういう彼女の手から包みを受け取り、ニッコリと笑いかけた。
「ありがとう。味なんて問題じゃないよ、俺の為に作ってくれたってだけで嬉しいからさ。後で美味しく頂くな」
彼女は赤くなりながら「ありがとうございます!」と言って、友達とその場を去っていった。リボンからして恐らく1年生。春、入学して間も無い彼女は俺の事をわかってくれたのだろうか。
1年生の頃からありがたい事に女子からの支持率は高くファンは増えていった。だが、本気で俺を好きになり告白してくるような子は1人も居なかった。勘違いしてする子は確かに居たけれど・・・。
そういう子は大抵取り消し。かっこいいからファンとしてはいいけど、実際に付き合うのはやっぱりちゃんと男がいいらしい。
そう・・・俺羽間輝(はねま輝)は、背も高く、爽やかで、そこら辺の男よりずっとかっこいいと評判が良いらしい。だが、"女の子"なのが残念と言われるボーイッシュ女子である。
朝、玄関で靴を履き替えている所で数人の女子に呼び止められる。
「あ、あの……よかったら、これ……」
恥ずかしがりながら手作りらしいクッキーの入った包みを手渡してきた。
「昨日輝先輩に食べてもらいたくて、頑張って作ってみたんです。お口に合うかわからないんですけど・・・」
そういう彼女の手から包みを受け取り、ニッコリと笑いかけた。
「ありがとう。味なんて問題じゃないよ、俺の為に作ってくれたってだけで嬉しいからさ。後で美味しく頂くな」
彼女は赤くなりながら「ありがとうございます!」と言って、友達とその場を去っていった。リボンからして恐らく1年生。春、入学して間も無い彼女は俺の事をわかってくれたのだろうか。
1年生の頃からありがたい事に女子からの支持率は高くファンは増えていった。だが、本気で俺を好きになり告白してくるような子は1人も居なかった。勘違いしてする子は確かに居たけれど・・・。
そういう子は大抵取り消し。かっこいいからファンとしてはいいけど、実際に付き合うのはやっぱりちゃんと男がいいらしい。
そう・・・俺羽間輝(はねま輝)は、背も高く、爽やかで、そこら辺の男よりずっとかっこいいと評判が良いらしい。だが、"女の子"なのが残念と言われるボーイッシュ女子である。
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